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亡くなった親の不動産が祖父名義のままだった!相続登記から売却までどう進める?
親御様が亡くなり、実家や土地を売却しようとして登記を確認したところ、
「父の不動産だと思っていたのに、登記簿では祖父名義のままだった」
ということがあります。
長年ご家族が住んでいた実家であれば、
「当然、父の名義になっていると思っていた」
というのも不思議ではありません。
しかし、過去に相続が発生した際に相続登記が行われていなければ、登記上の所有者が祖父母など以前の世代のまま残っていることがあります。
このような不動産を売却する場合、単純に「父から自分へ名義変更すればよい」とは限りません。
祖父の相続から現在までの相続関係を確認し、必要な登記を整理したうえで売却へ進む必要があります。
今回は、相続した不動産が祖父母など以前の世代の名義だった場合、相続登記から売却までどのように進めるのかを、不動産会社の立場から分かりやすく解説します。
なぜ祖父名義のまま残っているの?
以前は相続登記が義務ではありませんでした。
そのため、相続が発生しても、
「家族がそのまま住み続けるから」
「売却する予定もないから」
「固定資産税も払えているから」
といった理由で、相続登記を行わないまま何十年も経過している不動産があります。
例えば、
祖父が所有していた実家
↓
祖父が亡くなる
↓
父がそのまま住み続ける
↓
相続登記をしない
↓
数十年後に父も亡くなる
↓
子どもが実家を売却しようとする
↓
登記簿を確認したら祖父名義だった
というケースです。
実際に住んでいた人と、登記簿上の所有者が異なっていることがあるのです。
祖父名義でも、そのまま売却できる?
原則として、祖父名義のまま通常の不動産売買を完了させることはできません。
買主様へ所有権を移転するためには、その前提として相続関係を整理し、売却に必要な登記を行う必要があります。
つまり、
祖父名義
↓
過去の相続関係を確認
↓
現在の相続関係を確認
↓
必要な相続登記
↓
売却
↓
買主様へ所有権移転
という流れを考えることになります。
どのような登記が必要になるかは相続の経緯によって異なるため、司法書士へ確認しながら進めることが重要です。
問題は「祖父の相続」まで遡ること
ここが通常の相続不動産との大きな違いです。
例えば、父親名義の実家で父親が亡くなったのであれば、基本的には父親の相続関係を確認します。
しかし、祖父名義のままであれば、
祖父が亡くなったとき、誰が相続人だったのか
というところから確認しなければならない場合があります。
祖父の相続人として、
- 祖母
- 父
- 父の兄弟姉妹
などが関係していた可能性があります。
そして、その方々の中ですでに亡くなっている方がいれば、さらに次の相続関係を確認しなければならない場合があります。
これが、相続不動産が複雑になる大きな理由です。
相続が2回、3回と重なる「数次相続」
祖父の相続登記をしないまま父親も亡くなっているようなケースでは、複数回の相続が重なっている可能性があります。
いわゆる数次相続です。
例えば、
祖父が亡くなる
↓
相続登記をしない
↓
相続人だった父が亡くなる
↓
さらに相続手続きをしない
↓
その後、別の相続人も亡くなる
ということもあります。
時間が経過するほど、確認しなければならない相続関係が広がる可能性があります。
法務局も、相続登記を放置して相続が複数回重なると、相続人が増え、調査や話し合いに相当な手間と時間がかかることがあると案内しています。
「父がずっと住んでいたから父のもの」ではない?
ここは注意したいポイントです。
例えば、
「祖父が亡くなった後、父が30年間ずっと実家に住んでいた」
という事情があったとしても、それだけで現在の登記名義を父親やその子どもへ変更できるとは限りません。
過去の相続について、
- 遺言書があったのか
- 遺産分割協議が行われたのか
- どのような相続関係だったのか
- 必要な資料が残っているのか
などを確認する必要があります。
ご家族の認識だけで判断せず、司法書士などの専門家へ確認することをおすすめします。
祖父名義のままだと相続人が増えることも
例えば、祖父が亡くなった時点では相続人が4人だったとします。
しかし、その後何十年も経過していれば、その4人のうち何人かがすでに亡くなっていることがあります。
すると、その方の相続人が新たに関係してくる可能性があります。
結果として、
「父の兄弟だけ確認すればいいと思っていたら、いとこ世代まで関係していた」
ということも起こり得ます。
さらに代襲相続や数次相続などが重なると、当初想定していた以上に多くの相続人が関係することがあります。
これは前回の記事でもご紹介した、「戸籍を調べたら相続人が思ったより多かった」という問題にもつながります。
面識のない親族との話し合いが必要になることも
相続関係が一世代、二世代と広がると、
「子どもの頃に一度会っただけ」
「何十年も連絡を取っていない」
「連絡先すら分からない」
という親族が関係することもあります。
不動産を売却したい相続人からすると、
「自分たち家族の実家なのに、なぜ会ったこともない親族が関係するの?」
と感じるかもしれません。
しかし、法律上の相続関係を無視して売却を進めることはできません。
だからこそ、まず戸籍などを確認し、法律上誰が相続に関係しているのかを正確に把握することが重要です。
相続人の一人と連絡が取れなかったら?
さらに難しいのが、
相続人は分かったものの連絡が取れない
というケースです。
住所が分からない。
長年交流がない。
海外に住んでいる。
所在そのものが分からない。
など、様々な事情があります。
こうした場合、不動産会社だけで解決できる問題ではありません。
司法書士や、状況によっては弁護士などの専門家へ相談しながら対応方法を検討する必要があります。
祖父名義の不動産を売却するまでの一般的な流れ
実際の手続きは個別の相続関係によって異なりますが、大まかには次のように進めます。
STEP1 現在の登記を確認する
まず登記事項証明書などを取得し、
土地と建物が誰の名義になっているのか
を確認します。
ここで初めて祖父名義だと分かることもあります。
土地と建物で名義人が異なる場合もありますので、それぞれ確認が必要です。
STEP2 祖父から現在までの相続関係を調べる
次に、戸籍などを確認して相続関係を整理します。
祖父が亡くなった時点の相続人だけではなく、その後相続人が亡くなっていれば、その方の相続関係も確認する必要が生じることがあります。
この部分は複雑になりやすいため、司法書士へ依頼することが多いところです。
STEP3 遺言書や過去の遺産分割について確認する
祖父の相続時に、
- 遺言書
- 遺産分割協議書
- 相続関係書類
などが作成されていなかったか確認します。
何十年も前のことになると、
「父から何も聞いていない」
ということも珍しくありません。
残されている書類があれば、捨てずに専門家へ確認してもらいましょう。
STEP4 現在の相続人を確定する
戸籍等の調査を進め、
現在誰が相続に関係しているのか
を確認します。
ここで当初把握していなかった相続人が判明することがあります。
相続不動産では、この段階に想像以上の時間がかかるケースがあります。
STEP5 必要な遺産分割・相続登記を進める
相続関係が整理できたら、遺言や過去の遺産分割の有無なども踏まえ、必要な手続きを進めます。
相続人間で遺産分割協議が必要になるケースでは、関係する相続人の合意を得ながら進めます。
その後、司法書士と相談しながら必要な相続登記を行います。
STEP6 不動産の売却準備を進める
相続手続きと並行して、不動産会社では、
- 売却査定
- 現地確認
- 役所調査
- 境界・測量の確認
- 建物の状態確認
- 売却方法の検討
などを進めることができます。
相続登記がすべて終わるまで、不動産会社に相談してはいけないわけではありません。
むしろ早い段階から不動産会社と司法書士が連携することで、
「売却するために、どこまで相続関係を整理する必要があるのか」
という最終目的を共有しながら進めやすくなります。
STEP7 売買契約・決済・所有権移転
売却できる状態を整え、購入希望者が見つかれば売買契約を締結します。
その後、必要な条件を整えたうえで決済を行い、買主様へ所有権を移転します。
相続関係が複雑な案件ほど、契約前から司法書士とスケジュールを共有しておくことが重要です。
2024年から相続登記は義務化されています
相続登記については、2024年4月1日から申請が義務化されています。
原則として、不動産を相続によって取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。
正当な理由なく義務に違反した場合には、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
さらに重要なのが、2024年4月1日より前に発生した相続も対象になることです。
以前から相続したことを知っている未登記不動産については、原則として2027年3月31日までに対応する必要があります。
つまり、
「祖父が30年前に亡くなったから、昔の相続なので関係ない」
というわけではありません。
祖父母名義の不動産が残っている方は、特に早めに確認することをおすすめします。
遺産分割がまとまらない場合は?
相続人が多かったり、面識のない親族がいたりすると、期限内に遺産分割がまとまらないことも考えられます。
そのような場合に、相続登記の申請義務を履行するための簡易な制度として**「相続人申告登記」**があります。
ただし、相続人申告登記を行っただけで、その不動産を自由に売却できる状態になるわけではありません。
売却するためには、最終的に所有関係を整理して必要な登記を行う必要があります。
「期限への対応」と「不動産を売却できる状態にすること」は分けて考える必要があります。
具体的な手続きについては司法書士へ相談しましょう。
祖父名義だったら、まず不動産会社?司法書士?
売却を目的としているのであれば、どちらか一方だけではなく、早い段階から両方へ相談する方法があります。
司法書士には、
「誰が相続人なのか」
「どのような登記が必要なのか」
を整理してもらう。
不動産会社には、
「現在いくらで売れるのか」
「売却するために不動産として何を整理する必要があるのか」
を確認してもらう。
そして両者が連携すれば、
相続関係の整理と売却準備を並行して進める
ことができます。
相続人間に争いなど法律上の問題がある場合には、さらに弁護士との連携が必要になることもあります。
相続関係が複雑だからといって売却を諦める必要はありません
登記簿を見て祖父名義だったら、
「こんな古い登記では売れないのでは?」
と思われるかもしれません。
さらに司法書士が調査した結果、
「相続人が10人以上いる」
「知らない親族が関係している」
となれば、不安になるのも当然です。
しかし、
祖父名義だった=売却できない
ということではありません。
必要なのは、
登記を確認する
↓
相続関係を確認する
↓
問題点を整理する
↓
必要な相続手続きを進める
↓
売却できる状態へ整える
という作業です。
時間がかかる案件であっても、一つずつ問題を解決していくことが重要です。
レジスタでは司法書士・弁護士と連携して対応します
弊社レジスタでは、相続した実家・土地・収益不動産などの売却相談を承っております。
相続不動産では、査定をして買主様を探すだけでは解決できないことがあります。
実際に調査を進めると、
- 祖父母名義のままだった
- 相続登記が何十年も行われていなかった
- 数次相続が発生していた
- 代襲相続によって相続人が増えた
- 戸籍調査で新たな相続人が判明した
- 共有者が想定以上に多かった
など、当初想定していなかった問題が見つかることがあります。
弊社では、日頃から司法書士・弁護士の先生方と密に連携しております。
登記・相続関係については司法書士。
相続人間の争いや法律上の問題については必要に応じて弁護士。
不動産の調査・査定・売却については弊社。
というように、それぞれの専門分野を生かしながら対応します。
相続不動産は、調査を始めてから予想していなかった問題が出てくることもあります。
そのような場合でも、「複雑だから扱えない」ではなく、「売却するためには何を解決すればよいのか」を一つずつ整理し、根気強く進めていくことを大切にしています。
まとめ|「親の不動産だから親名義」とは限りません
親御様が亡くなり実家を相続したとき、
まず確認していただきたいことの一つが登記名義です。
長年親御様が住んでいたとしても、
祖父母など以前の世代の名義が残っている可能性があります。
そして、過去の相続登記が行われていなければ、現在までの相続関係を遡って整理しなければならないことがあります。
時間が経過するほど、数次相続や代襲相続によって関係する相続人が増えている可能性もあります。
だからこそ、
「昔の名義だから仕方がない」と放置せず、早めに現状を確認することが重要です。
「実家を売りたいけれど祖父名義だった」
「何十年も相続登記をしていない」
「誰が相続人なのか分からない」
「司法書士と不動産会社のどちらへ相談すればよいか分からない」
という段階でも構いません。
レジスタ合同会社では、司法書士・弁護士の先生方と連携しながら、複雑な相続不動産についても売却までの道筋を一つずつ整理してまいります。
まずは登記と相続関係を確認し、「どうすれば売却できるのか」を一緒に考えるところからご相談ください。
レジスタ合同会社
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