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系統用蓄電池用地は売却だけではない?土地を「貸す」という新しい選択肢を解説

系統用蓄電池の市場拡大に伴い、

「所有している土地を系統用蓄電池用地として売却したい」

「使っていない土地が蓄電池用地になるか調べてほしい」

といった土地に関するご相談が増えています。

弊社でもこれまで、系統用蓄電池に適した土地情報を募集し、土地の調査から系統連系、さらに「土地+権利付き案件」や完成した蓄電所としての売買までを見据えた取り組みを進めてきました。

そのため、系統用蓄電池の土地活用というと、

「事業者や投資家へ土地を売却する」

というイメージを持たれる方も多いかもしれません。

しかし、もう一つの選択肢があります。

それが、

土地を売却せず、系統用蓄電池事業者へ「貸す」という方法です。

土地を所有したまま長期間事業者へ貸し出し、賃料収入を得る。

今回は、系統用蓄電池用地を「売る」のではなく「貸す」という新しい土地活用について、不動産売買を扱う立場から考えてみたいと思います。

 

系統用蓄電池用地=売却とは限らない

系統用蓄電池を建設する事業者は、当然ながら設備を設置する土地を確保しなければなりません。

その方法は、大きく考えると二つあります。

① 土地を購入する

そして、

② 土地所有者から借りる

という方法です。

土地を購入すれば事業者が所有権を取得するため、長期間の事業計画を立てやすいというメリットがあります。

一方、土地を借りる方法であれば、事業者は土地購入に必要な初期投資を抑えられる可能性があります。

そして土地所有者様にとっては、

土地の所有権を手放さずに、遊休地から賃料収入を得られる可能性がある

というメリットがあります。

つまり、売主と買主だけではなく、貸主と借主という関係でも系統用蓄電池事業は成立する可能性があるわけです。

 

なぜ「貸す」という選択肢に注目するのか?

不動産会社として土地所有者様とお話ししていると、

「土地を活用したい=売却したい」

とは限らないことを感じます。

例えば、

「先祖から引き継いだ土地なので売りたくない」

「将来、子どもへ土地を残したい」

「今は使っていないが、所有権まで手放すことには抵抗がある」

「固定資産税だけ払っているので、何らかの収益を得たい」

といった考え方があります。

こうした土地所有者様に、

「売るか、そのまま持っているか」

という二択だけを提示する必要はありません。

系統用蓄電池用地として条件が合えば、

「所有しながら貸す」

という第三の選択肢を検討できます。

 

「売る」と「貸す」は何が違う?

土地所有者様の立場から大きく違うのは、資金を受け取るタイミングと土地の所有権です。

売却する場合

土地を売却すれば、売買代金としてまとまった資金を受け取ることができます。

売却後は原則として土地の維持管理や固定資産税などから離れられる一方、所有権は買主へ移転します。

「今後利用する予定がない」

「相続を見据えて資産を整理したい」

「まとまった資金へ換えたい」

という方には、売却が適している場合があります。

貸す場合

土地を事業者へ貸した場合、土地所有者様は土地を保有し続けます。

その代わり、契約条件に基づいて継続的な賃料収入を得るという考え方になります。

「土地は残したい」

「売却代金ではなく長期的な収入を得たい」

という方には、こちらが選択肢になります。

どちらが有利かは一概には言えません。

土地所有者様の資産状況や将来計画によって、適した方法が変わります。

 

系統用蓄電池用地の賃貸は「長期」が基本になる

一般的な土地賃貸との大きな違いの一つが、契約期間です。

系統用蓄電池事業者は、土地を確保した後、

系統連系
↓
設計
↓
造成工事
↓
電気設備工事
↓
蓄電池設備の設置
↓
運用

といった工程を経て事業を行います。

設備にも多額の投資が必要です。

そのため、月極駐車場のように「数年利用して別の場所へ移る」という性質の事業ではありません。

事業者としても設備投資を回収する必要があるため、長期間安定して使用できる土地を求めることになります。

土地所有者様にとっては、この点が長期的な賃料収入につながる可能性があります。

 

では、賃料はいくらになる?

「蓄電池用地なら高い賃料で貸せるのでは?」

と思われるかもしれません。

しかし、現時点では系統用蓄電池用地について、住宅や駐車場のように分かりやすい賃料相場が形成されているわけではありません。

賃料は、

  • 所在地
  • 面積
  • 土地形状
  • 接道
  • 造成条件
  • 系統連系条件
  • 周辺環境
  • 契約期間
  • 事業者の事業収支

などによって変わります。

特に重要なのが、事業として採算が合うかという視点です。

事業者は土地賃料だけでなく、蓄電池設備、造成、電気設備工事、系統関連費用、維持管理などを含めて投資採算を判断します。

したがって、

「近隣の土地が坪○円だから、蓄電池用地も同じ」

と単純に決められないところが、この土地賃貸の特徴です。

 

土地を貸せばすぐに賃料が発生するわけではない

ここは土地所有者様に特に知っておいていただきたい点です。

系統用蓄電池では、

土地がある=事業化できる

わけではありません。

土地情報をいただいた後、

土地条件の確認
↓
系統の確認
↓
事業性の検討
↓
事業者との条件調整
↓
契約

という流れになります。

その結果、系統連系や造成、法令などの問題によって事業化できない場合もあります。

したがって、

「土地情報を提供したら、翌月から賃料が入る」

というものではありません。

また、正式な賃貸借契約までの土地確保をどのように行うのか、いつから賃料を発生させるのかについても、案件ごとに整理する必要があります。

 

どんな土地でも貸せるわけではない

高圧系統用蓄電池用地の場合、弊社では候補地の一つの目安として200~400坪程度の土地を想定しています。

さらに、

  • 比較的整形な土地
  • 大型車両が進入できる接道
  • 造成負担が大きすぎない
  • 住宅密集地ではない
  • 災害リスクが高すぎない

といった条件も確認します。

そして何より重要なのが、

系統連系できる可能性があるか

という点です。

変電所や送電線が近くても、それだけで事業化できるわけではありません。

系統条件、必要な工事、工事負担金、連系可能時期などを確認して、初めて事業性が見えてきます。

 

太陽光発電用地として貸すのとは何が違う?

遊休地の賃貸というと、太陽光発電を思い浮かべる土地所有者様も多いでしょう。

太陽光発電は、その土地で太陽光を利用して電気を発電します。

一方、系統用蓄電池は電気を発電する設備ではなく、電気を充電・放電する設備です。

そのため、土地選びの考え方も異なります。

例えば太陽光発電では日照条件が非常に重要ですが、系統用蓄電池では日当たりそのものが事業性を決めるわけではありません。

反対に、電力系統との接続条件が極めて重要になります。

これまで「太陽光には向いていない」と考えていた遊休地でも、系統用蓄電池という別の可能性が見つかるケースがあるかもしれません。

 

売却か賃貸かは「総額」で比較することも重要

不動産会社としては、土地所有者様に売却価格と月額・年額賃料だけを比較していただくのではなく、長期的な資産計画として考えることをおすすめします。

例えば、

売却した場合に得られる手取り額

と、

20年間貸した場合に得られる賃料総額

は、考え方がまったく違います。

賃貸では土地を保有し続ける一方、固定資産税などの負担、将来の相続、契約終了後の土地利用なども考える必要があります。

また、契約期間中は自由に土地を売却・利用しにくくなる可能性もあります。

単純に、

「売却価格○万円 vs 年間賃料○万円」

だけで判断するのではなく、将来まで含めて比較することが大切です。

 

長期契約だからこそ契約内容が重要

系統用蓄電池用地を貸す場合、賃料以上に重要になる可能性があるのが契約条件です。

例えば、

  • 契約期間
  • 賃料発生時期
  • 賃料改定
  • 中途解約
  • 更新
  • 設備の所有権
  • 転貸
  • 事業譲渡
  • 土地・蓄電所が売却された場合の扱い
  • 契約終了時の設備撤去
  • 原状回復

などを確認する必要があります。

特に系統用蓄電池は、将来的に完成した蓄電所そのものが投資家へ売買される可能性があります。

その際、土地の賃貸借関係をどのように引き継ぐのかも重要です。

長期間の契約だからこそ、契約時点で将来の出口まで想定しておく必要があります。

 

借地の蓄電所も将来「投資商品」になる可能性

この点は、売買を扱うコーポレートサイトだからこそ触れておきたいテーマです。

現在は土地所有権付きの系統用蓄電池案件が分かりやすい投資対象ですが、今後市場が成熟すれば、

借地上に設置された系統用蓄電所

の売買も増えていく可能性があります。

収益不動産でも、

土地・建物を所有する物件

だけでなく、

借地権付きの建物

が売買されます。

系統用蓄電池でも同様に、

土地を所有することと、蓄電所事業を所有することを分けて考える市場

が形成される可能性があります。

そうなれば土地所有者様は土地を保有し続けながら賃料を受け取り、事業者・投資家側では蓄電所事業が売買される、という市場も考えられます。

まだ市場形成の途中ですので今後の動向を見極める必要がありますが、弊社でも注目している分野です。

 

レジスタ合同会社では「売る」「貸す」の両方からご提案します

レジスタ合同会社ではこれまで、系統用蓄電池について、

用地の売買、系統連系、権利付き土地、完成済み蓄電所、EPC・施工会社との連携

など、売買・投資を中心に取り組みを進めてきました。

そして今回、賃貸サイトにも系統用蓄電池用地の専門ページを開設し、

土地を貸したい所有者様と、土地を借りたい蓄電池事業者様をつなぐ取り組み

を開始しました。

不動産会社として売買と賃貸の両方を扱っているからこそ、

「売却してください」ありきではなく、「売るのか、貸すのか」から一緒に考える

ことを大切にしたいと思っています。

 

こんな土地所有者様は「賃貸」も検討してみてください

例えば、

「遊休地を持っているが売却する予定はない」

「相続した土地を手放したくない」

「将来家族へ土地を残したい」

「自分で設備投資するつもりはない」

「固定資産税だけを払い続けている」

「長期間使用する予定がない」

という場合には、系統用蓄電池用地として貸す方法も検討する価値があります。

もちろん、すべての土地が対象になるわけではありません。

まずは、その土地が系統用蓄電池に利用できる可能性があるかを確認することからスタートします。

 

まとめ|「売る・持つ」に「貸す」という第三の選択肢を

系統用蓄電池市場が広がることで、土地所有者様にとっても新しい土地活用の可能性が生まれています。

これまで、

売る
または
そのまま所有する

という二択で考えていた遊休地に、

「所有したまま系統用蓄電池事業者へ貸す」

という第三の選択肢を加えることができます。

売却には、まとまった資金を得られるメリットがあります。

賃貸には、土地を残しながら長期的な賃料収入を目指せるメリットがあります。

大切なのは、

どちらが一般的に有利かではなく、その土地と土地所有者様にとってどちらが適しているのか

を考えることです。

レジスタ合同会社では、系統用蓄電池用地について売却・賃貸の両面からご相談を承ります。

「蓄電池用地として売却した場合の可能性を知りたい」

「売るつもりはないが、貸せるなら検討したい」

「そもそも所有地が蓄電池に使えるのか分からない」

という段階でも構いません。

土地の可能性を確認したうえで、売却・賃貸・その他の活用方法を比較しながら、土地所有者様に合った選択肢を一緒に考えてまいります。

 

リンク:レジスタの賃貸サイト「系統用蓄電池用地賃貸」

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